皐月の花散歩


 皐月の明るい光があふれ、ちょっと汗ばみ、さやさやと乾いた風の吹く、
 とても気持ちのいい朝の十時過ぎは、野の花にも黄金の時。

 そんな皐月の黄金の十時過ぎの散歩道は、野の花が、「こっちよ こっち」
 「撮らないの?」「わたしよ !わたし」「ふりむいて!」「ひっそりよ」
 などと、眼の隅で話しかけてくれて、「やあやあ」などとつぶやきながら
 ぐるりと回ったり、しゃがんだり 寄ったり引いたりしながら、ときには、
 「ちょっとごめんよ」と草の葉を抑えたりして、一枚また一枚と撮ります。

三歩と散歩道
 2012年 5月
 Vol.92-sanpo4


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