朝の 会話


 しらじらと明け始めるころ、窓を開け放っている部屋に、かなり冷やかな風が
 そっと吹きこんで、眠りの浅い重い身体が目覚めます。「もう眠れないな」と
 思いながら、少し固まった腰と足をさすりながら寝床を出て、朝をねだる猫と
 階段を下りて朝が始まり、涼しいうちにと歩き始めるのですが、朝の光に出会
 うと、どーんと熱い熱波が身体に届いて、暑い一日が始まります。

 汗を拭き拭きしながら野の小道まで来ると、あちこちから「おはよ」「こっちよ」
 「あついね」などとささやく声があって、「はいな」「やあやあ」「ん?」などと
 言いながら、汗をかきながら、一枚、また一枚と撮り続けるのです。

三歩と散歩道
 2012年 8月
 Vol.95-sanpo2


2012年5-8月期へ

閉じる

画像をクリックして大画面へ