ユリの木 黄葉


  あれは誰の水彩画だったのだろうか?
  小川のある野原に1本の木があって、黄茶色の葉に枯れ色に染ま
  った葉が混じっていて、ああ、こんな水彩画もあるのかと、少年
  の頃感じた記憶がよみがえります。

  あれは、誰の文庫本カバーだったのだろうか? そのイメージを
  おぼろに浮かべて、散歩道のユリの木の、その枯葉色の葉を見な
  がら、夕刻も良し、青空も良し、うす曇りも良しと、歩きます。

三歩と散歩道
Vol.194 sanpo2


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