薔薇 さきぬ
うすくれなゐの薔薇さきぬ、 妬ましきまで、若やかに
力こもりて笑む花よ、 人の持つより熱き血を
自然の胸に得し花か。
うすくれなゐの薔薇さきぬ、 この花を見て、傷ましき、
はた恨めしき思出の 何一つだに無きことも
先づこそ我に嬉しけれ。
「晶子詩篇全集拾遺」 与謝野晶子 27/65 ページより
三歩と散歩道
2014年 5月
Vol.117-sanpo1
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@:2014年 5月 18日
かずさの道 東5
A:2014年 5月 18日
かずさの道 東5
B:2014年 5月 18日
かずさの道 東5
C:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
D:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
E:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
F:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
G:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
H:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
I:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
J:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
K:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
L:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
M:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
N:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
O:2014年 5月 23日
四季の丘 薔薇の館
P:2014年 6月 5日
かずさの道 東5
Q:2014年 6月 8日
四季の丘 薔薇の館
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「晶子詩篇全集拾遺」 与謝野晶子 27/65 ページ
猶も蕾のこの胸を。 (猶も ; なおも )
〔無題〕
うすくれなゐの薔薇さきぬ、
妬ましきまで、若やかに
力こもりて笑む花よ、
人の持つより熱き血を
自然の胸に得し花か。
うすくれなゐの薔薇さきぬ、
この花を見て、傷ましき、
はた恨めしき思出の
何一つだに無きことも
先づこそ我に嬉しけれ。
うすくれなゐの薔薇さきぬ、
人よ、来て訪(と)へ、この日頃。
我等が交す言の葉に
燃ゆる命の有り無しは
花に比べて知りぬべし。
うすくれなゐの薔薇さきぬ、
この美くしく清らなる、
この尊げに匂ひたる、
花の証のある限り、
愛よ、そなたを我れ頼む。