花は嘆かず


 村田川横の稲田の緑が育ってくると、田のまわりのあぜ道や堤の草刈が進み、
 野の花も少なくなるので、たまには違う道にカメラを持っていこうかと思い、
 村田川を越えて林の中の旧家をめぐる細道を訪ねてみました。

 木々に囲まれた昔ながらのどっしりとした屋敷や、広い庭道のある古民家を
 たどる細道の日陰にはホタルブクロやノアザミやカタバミ等が、ひっそりと
 人の目にも止まらずに咲いているかのようにも思えます。

 「ーーーああ咲くもよし散るもよし 花は嘆かず 今に生きる」とうたった
 真民の詩を思い起こします。「私は今に生きる姿を花にみる」とも詩う心に、
 すこし近づけるのかな? そうなれればいいな?とも感じます。

 

三歩と散歩道
 2015年 6月
 Vol.129 sanpo1


’15年5-8月表紙へ

閉じる

画像をクリックして大画面へ