銀箔の羽 ウラギンシジミ


  まだ二十歳代の頃、北杜夫の幼年時代の事を書いた本に、
 幻の蝶ウラギンシジミを追い求めるシーンがありました。

  里のお寺に参った時に突然銀色と赤茶の羽の蝶に出会い、
 ああ、これがあのウラギンシジミかと、その記憶がよみがえ
 ったことを思い出します。

  裏羽の銀箔に小さな点が静かなバランスでひろがり、表は
 一転して赤茶の華やかさ、銀と赤茶のきらめきの飛びが目に
 入ると、ああウラギンだと何をおいても追いかけます。



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(2024年春編集)